ブランディングに有効な広告媒体4選

ブランディング戦略において、広告の活用は欠かせません。しかし、どの広告媒体を選択すれば効果的なのか悩むことも少なくありません。本記事では、ブランディングのプロが厳選した効果的な広告媒体を4つご紹介します。

ブランディングとは?

ブランディングとは、企業や製品が人々にどう見られたいかを意図的に形作る活動です。例えば、アップル社は「革新的」「シンプルで美しい」「高級感」などのイメージが強く、これがブランドイメージとして定着しています。優れた性能や安価な製品が他にあっても、アップル製品が選ばれるのは、ブランディングの成功と、ブランドに対する忠誠心(ブランドロイヤルティ)によるものです。

このようにブランディングが成功すると、消費者にブランドが強く認知され、信頼と好感を獲得します。これにより、価格競争に巻き込まれにくくなり、ブランドへの忠誠心が高まり、リピート購入や口コミが増えます。その結果、市場での競争優位性が確立され、企業の成長と安定につながります。


以下の会社ではブランディングに関する様々な相談ができる会社です。ブランディングにお困りの方は是非一度WEBサイトをご覧ください。


株式会社セブンデックス|ブランディング

「セブンデックス」は東京都渋谷区の顧客体験からコミュニケーションまで一気通貫でデザインし、企業価値の向上と事業成長を支援する デザイン&マーケティングカンパニーです。UXUIデザイン・ブランディング・マーケティング・DXと、幅広い支援を行っています。


テレビCM

まずは、テレビCMです。長年にわたって多くのブランドが採用してきた、最も伝統的かつ影響力のある広告媒体の一つです。テレビは広く多くの人に届くメディアですので、ブランドの知名度向上には最適なツールと言えます。
テレビCMは、映像と音声を組み合わせてブランドのメッセージを視覚的かつ聴覚的に伝えることができるため、視聴者に強い印象を与えることが可能です。

「多くの人に届ける」だけであればインターネット広告でも可能です。それでもテレビCMが「メディアの王様」と呼ばれ他の広告と一線を画す理由は「信頼」です。テレビCMが信頼を得ている理由が2つあります。

➀ナショナルクライアントが占めるテレビCM枠

テレビCM枠の大半を占めているのは、いわゆる「ナショナルクライアント」と呼ばれる大手企業です。これらの企業は、全国規模で事業を展開し、高い知名度と信頼性を誇っています。こうした企業がテレビCMに広告を出稿することで、視聴者にとってテレビCMが「信頼できる情報源」というイメージを作り出しています。
このように、テレビCM枠にナショナルクライアントが多く見られること自体がテレビCMを「高品質なブランディング媒体」としての価値を高めている要因の一つです。視聴者は、テレビCMに登場する企業やブランドに対して、無意識のうちに「信頼できる」「実績がある」といったポジティブな印象を持ちやすくなります。この信頼性の高さは、ブランドの価値を強化し、競争優位を確立するために重要な役割を果たします。

②業態考査と表現考査の存在

テレビCMを出稿する際には、「業態考査」と「表現考査」という2つの厳格な審査プロセスを通過する必要があります。これにより、テレビCMはただ費用を支払えば誰でも出稿できるわけではなく、内容の適正さや品質が保証される仕組みが整っています。

  • 業態考査
    業態考査では、広告を出稿する企業やその業種が、社会的に適切であるかどうかが審査されます。この考査をクリアすることにより、テレビCMに登場する企業やブランドは「信頼できる存在」として認識されやすくなります。
  • 表現考査
    表現考査では、広告の内容や表現が公序良俗に反していないか、誇大広告や虚偽表現が含まれていないかをチェックします。これにより、テレビCMの品質が一定以上のレベルに保たれ、視聴者からの信頼を損なわないようにしています。

これらの考査があることでテレビCMは視聴者から高い信頼性を得ることができ、ブランドイメージを確立するための理想的な媒体となっています。ブランディングを強化したい企業にとって、テレビCMはその信頼性と影響力を最大限に活用できる重要な手段であると言えるでしょう。


テレビCMについてはこちらの記事でも解説しています。

テレビCMはいくらからできるの?
テレビCMはいくらでできるのか。テレビCMの実績がない企業の広告宣伝担当者は見当もつかないはずです。そこで、大体の費用感をつかむための情報をお伝えします。


TVer広告

次に、TVer広告です。
TVer広告は、インターネットを介して配信される動画広告の一種で、地上波テレビ放送の見逃し配信サービスである「TVer」を活用したものです。
TVerは若年層を中心に人気が高く、スマートフォンやパソコン、コネクテッドテレビ(インターネットに接続したテレビ)などのデバイスで視聴されるため、従来のテレビCMではリーチしにくい層にも効果的にアプローチできます。さらに、視聴データを基にしたターゲティング広告が可能なため、特定の属性や興味を持つユーザーに絞ってメッセージを届けられる点が強みです。

TVerはテレビというものが見方を変えて利用されているメディアなので、テレビCMが持つ特性がそのままTVer広告でも期待することができます。
TVerでもテレビCM同様の考査が設けられており、従来のテレビCMが持つ信頼性やブランド価値を担保しつつ、若年層やデジタルネイティブ層に効果的にリーチできる点が、TVer広告の大きな魅力です。

ラジオCM

ラジオCMは、地域に密着した広告展開が可能な伝統的な音声メディアです。特に通勤や通学中、運転中、家事をしながら等「ながらメディア」として利用されています。目を使わずに聴くことができるため、リスナーのイメージ力を刺激しやすい特徴があります。

ラジオは、約100年前の登場から今に至る長きにわたり信頼性の高い情報源とされており、パーソナリティや番組が作り出す独自の雰囲気がリスナーに親しみやすさを与えています。
メディアのトップはテレビに譲ったものの、時代の変化とともにポジションを変え、「熱量」をもったメディアとして独自の地位を築いています。その主な要因として以下の2つが考えられます。

➀「推し活」的側面

推し活」という言葉は近年、アイドルやアーティスト、キャラクターの応援活動として広まりましたが、その元祖とも言えるのがラジオリスナーの応援文化です。ラジオ番組には、長年にわたって熱心に応援するリスナーが多く、パーソナリティや番組自体が「推し」の対象となることが少なくありません。
この応援文化があることで、ラジオ番組を通して放送されるCMも、リスナーにとって単なる広告以上の意味を持つことがあります。リスナーは、自分が支持する番組やパーソナリティを支えるスポンサーに対しても好意を持ちやすく、「この企業は自分の好きな番組を支援しているんだ」と認識することで、自然とそのブランドに対する親近感信頼感が生まれます。

このように、熱心なファン層を持つラジオ番組との連携を図ることで、ブランドはそのファンの応援の力を取り込み、信頼性と親近感を高めることができるのです。

②パーソナリティの「インフルエンサー」的側面

ラジオの最大の魅力の一つは、リスナーとパーソナリティとの「距離の近さ」です。ラジオパーソナリティは、メールを使ったリスナーとの対話を通じて、親しみやすいキャラクターを築き上げていきます。この人間味溢れる関係性が、ラジオという媒体を他の広告メディアとは一線を画するものにしています。

リスナーは、パーソナリティの言葉をまるで友人のように信頼し、その発言を日常生活に取り入れやすい傾向があります。その影響力はまさに元祖「インフルエンサー」。そのため、パーソナリティが関与する形で紹介されるラジオCMは、単なる広告メッセージ以上の説得力を持ちます。パーソナリティが自分の言葉で商品やブランドを紹介することで、リスナーは「パーソナリティが推薦するなら信頼できる」と感じ、ブランドに対する好意度が大きく向上するのです。


ラジオCMについてはこちらの記事でも解説しています。

はじめてラジオCMに出稿する会社が注意するべきこと5選
はじめてラジオCMに出稿する企業が注意するべき5つのポイントをご紹介します。ラジオ広告は比較的低いコストで大勢のリスナーにアプローチできるため、多くの中小企業にとっては有効的な選択肢です。しかし、はじめてラジオCMに出稿する場合は、その運用方法について正しく理解することが非常に重要です。


radiko広告

radiko(ラジコ)は、インターネットを通じてラジオ番組を聴取できるストリーミングサービスとして、多くのリスナーに利用されています。従来のラジオ放送をデジタル化することで、場所や時間に縛られずに好きな番組を聴ける利便性を提供し、幅広い世代に人気です。

radiko広告は、従来のラジオCMの特性をそのまま引き継ぎつつ、デジタルの利点を最大限に活用できる点が特徴です。ラジオCMの「音声のみでメッセージを伝える力」や「パーソナリティの信頼性」を保持しながら、デジタルプラットフォームならではの柔軟な広告運用が可能です。

これにより、リスナーの生活スタイルに自然に溶け込み、ブランドメッセージを強力に訴求することができます。音声広告の効果である「想像力を刺激し、記憶に残りやすい」という強みが、radiko広告にも反映され、ブランディングの基盤となります。

また、radikoは、ユーザーがインターネットを通じて利用するプラットフォームであるため、視聴データを元にしたターゲティング広告が可能です。リスナーの年齢、性別、地域、ライフスタイル、番組の視聴履歴などを基に、特定のターゲットに合わせた広告を配信できます。

例えば、特定の地域に住む若年層に対してキャンペーンを実施したい場合や、特定の興味関心を持つ層にリーチしたい場合には、効果的にそのターゲットに絞ったメッセージを届けることができます。このようなターゲティング機能により、ブランドメッセージの精度を高め、無駄のないブランディング戦略を実現できます。

このように、radiko広告は、ラジオCMとデジタル広告のベストな特性を組み合わせた、新しい時代のブランディング戦略として、あらゆる企業にとって効果的な選択肢となるでしょう。

まとめ

ブランディングを効果的に進めるためには、広告媒体の特性を理解し、戦略的に選択することが重要です。テレビCMとラジオCMは、長年培われてきた信頼性と影響力を持ち、TVer広告やradiko広告はテレビCM、ラジオCMのデジタル版として柔軟なターゲティングとリーチの広さが魅力です。それぞれの媒体を組み合わせることで、ブランドの認知度を効率的に向上させ、ターゲット層に強いインパクトを与えることが可能になります。効果的なブランディング戦略を構築するために、これらの広告媒体を最大限に活用してみましょう。

目次に戻る

PREV
ラジオCM

ラジオCMの効果を徹底解説! イメージトランスファーやブランドリフト効果とは?

VIEW MORE

コラム一覧

関連コラム

コラム一覧

広告に関すること、
小さなことでも
お気軽にご相談ください。

お問い合わせはこちら